ママハナのロンボク日記3

インドネシア ロンボク島に住むママハナの日記

飯塚画伯のエピソード1

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2020年7月10日に急逝された飯塚さんのエピソード 

飯塚さんは美大(多摩美術大学)では版画を学んでいたと聞いています、これはロンボクに来て初期のころに作成したと思われる銅版画の版元?(というのか?)今でも刷れるのか 額に入れてあり開けないでね 刷らないでねってメッセージが聞こえてきたので そのままにしていました。
これについても 私が所有していることを飯塚さん自身ご存じなかったので いろいろ聞いてみたかったもののひとつ、思ったときに聞かないとあきませんね。

絵の世界も上手だからといって すぐに有名になるわけでもなく 「売れる絵」のためには 営業センスとか別のテクニックも必要なのだなと思います。
飯塚さんもとりあえず収入を得るために 観光地のホテルや土産物を売る店に作品を置いていました。

その中で 自分の中では 本当に描きたいものと とりあえず収入として描くものの区別はつけていて それはね最後に入れるサインでわかるようにしているんです と話てくれたことがありました。

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これが通常の作品が完成した際に入れるサイン、私が2006年に初めて買った絵のサインです。

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そしてこれが 商売用??に描いた絵に入れるサイン (笑)
なるほどーという画風のものもあったけど 私はこのサインの絵でも え?なんで 「イ」マークなんだ? というものも何枚か持っています。

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その中でも 一番お気に入りがこの作品 イのわりに アトリエにずっとあったものですが こちらもエピソードがあり 彼の長女が中学校か高校に入る際にお金が必要になり 手っ取り早く買い手がつくようにと このあたりの え?これイマークなの?レベルの絵をけっこうな枚数を手放された、、 、私ファンなんだからさ 言ってくれればいいのに。(そういところ ものすごい控えめというか気ィ使いというか飯塚さんらしい)

しかし そのアンテナをきっちりキャッチ! 普段そんな行かないその店にふらーっと入ったら え?なぜこの絵がここにあるんだ?と驚いて すべて私が買いあげた、というお話。
コレクションが一気に増えました。

これは本人に聞いたのか?店の店主に聞いたのか もう覚えてないのですが。

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構図も好きなのですが このクバヤの模様や肌の透け感 サロンのバティック模様など ほんまにずーっと見てますが 飽きません。

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こちらも イ がついてますよね 同じ時に買ったものなんだと思います。

絵の販売については 2018年にロンボクで大きな地震があり 作品を置いていたみやげ物屋さんも被災して 店舗が壊れてしまいました それがきっかけなのか?はわかりませんが そのあたりから土産の店にはオリジナルの絵を置くことはなくなっていました。
弔問に伺った際にも奥さんから聞いた話では 生前 絵は売らない、自分が死んだら 僕の絵は売ってもいいよと 話されていたということです。
ここ数年 自分の納得がいく絵を追求されていたように思います、とにかく時間を惜しんで描いてられたような、、、 もしかして魂は知っていたのかもしれないね。

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